今回は、珍しく育児本と言われるジャンルの本を読んだので、それについて書いてみようと思う。
この4連休、どうせ子供とべったり過ごすならば、スキマ時間は昔買って積んである育児本でも読んでみるかと手にとったのがこれ。(実際はkindle版なので手にとったのはiPad miniである)
「モンテッソーリ」というワードは気にはなっていて、ちょいちょい流れてくるツイート、友人のFacebook投稿などでキャッチしたまとめ記事なんかをななめ読みしてはいた。
でもちゃんと一冊くらい読んでみようと、この薄くて読みやすそうな本を読んでみることに。(なにかのキャンペーンで、ほぼ無料で手に入れた記憶)
全体を通して、「あ、私モンテッソーリ何も知らんかったわ」ということと、「子供をもっと観察してみよう」「あの行動は敏感期の一つだったのか」「こういう玩具作って(買って)みよう」など、実践したくなることが詰まっていて、読んでよかった。
超重要ワードらしい「敏感期」という言葉も知らなかったから、モンテッソーリについては実質何も知らなかったのかもしれない。
また、人がまとめた箇条書きの項目をざっと目を通すだけよりも、じっくり話の流れを感じながら読めたのも良かった。著者の言いたいことや背景を汲み取りながら読むと、より染みてくる感じがして良い。
ただ、1994年に初版、2007年に改訂版が発行されたこの書、やはり古いは古い。今の時代には合わないと感じるところもちょいちょい出てきていた。著者も「今どきのお母さんは…」みたいに(2007年時点で)嘆いている部分もあって、自分が今どきのお母さんに歩み寄る気はなかった模様。
定番の手作り料理 vs レトルトの話も出てきた。著者は、お母さんの手作り激推し。「でも最近では、手作り推奨というと怖い顔をするお母さんもいます」(困ったことですね、的なニュアンス)と書いている。ママは専業主婦前提かな?という香りが本全体を通して漂っている。そもそもパパは登場しない。家事も育児も母親がするもの、というのが前面に出ている。母と父で役割分担をするというのが当たり前の世界だったんだろう。そういうの無理な人は何かを得るよりもこっちが気になって読みすすめるのが嫌になりそう🤪 昔の本だから、と割り切って読みすすめるのがお勧め。
何度か「若いお母さん」という、お母さんとは若いものだともとれる表現が出てきたのも引っかかった。「ごめんな若くなくて!」って思いながら読んじゃう。これは私の母も、かの時代に35で私を産んでる(長子)ので、時代の問題だけではなさそう。今だと40代の初産も増えてるし。
まぁ著者にとって、お母さん世代は皆若く見える、というくらいの意味かもしれないけど。
ということで、折角良いことたくさん書いてあるのに、無駄に反発心を覚えながら読むことになった。タイトルや文中にもずっと出てくる「お母さん」「ママ」「母」を「おやごさん」に変えるだけでもイラッとポイントが減ったかもしれない。
もう既に世に出ている気もするけど、この内容を現代に合うように書き換えるだけでもめちゃくちゃ価値が出そう。
さて、たくさんイラッとポイントがでてきたものの、やっぱり読んで良かったと思ったので中身の話も。
本当はちょうど次女が生まれた頃、長女が3歳になる前くらいに読みたかったけど、全然今でも遅くなかったな、という印象。
今回一番刺さったな、と思うのが、3~6歳でいちばん大事なのは「読む」「書く」「計算する」ではなく「折る」「切る」「貼る」「縫う」などの基礎の力だ、ということ。
早期教育とか特に受けてなくても、最近の子は6歳までには読み書きをやることも多いし、簡単な足し算も教えてもらっている子も多いイメージがある。かくいう我が家でも、ひらがな表をお風呂に貼って読む練習をしていたりする。でも、折る・切る・貼る・縫う、などの動作を繰り返すことで、手指の発達を促したり、集中して取り組む・やりきるという力を養うのだと。
娘たちの通っている保育園は、割と工作(制作)をたくさんする園で、近隣の字の読み書きをさせる園とは全然違うなぁ、あっちのほうが良かったなぁ(第一希望は読み書きをさせる園だった)、と思うこともあったけど、この本を読んでちょっと考えが変わった。たくさん工作の機会をくれてありがとう!手指を鍛えてくれてありがとう!!
あと、
で取り上げた、「憧れの力」。これも「自分でやりたい!」の章を読んでいて、フムフム、長女はこの方法がとても良い時期なのかもしれないと自分の中で一つ納得が生まれた。
どうやって動くのか、お手本をしっかり見て研究したい時期なのだろう。
最近は、ピアノだけじゃなくてバイオリンや英語にもこの憧れの力を取り入れられないかと思って、小学生くらいのお姉さんたちの動画を見せてみたんだけど、これまた効果てきめん。じいっと魅入って、何度も何度も見たがる。特にバイオリンは「あのね、〇〇ちゃんは、こういうふうに持ってたでしょ?」と自分が弾く時に私に教えてくれるほど。
そういえば英語の教材でもお姉さんがでてきてチアダンスをしたり、スキップしながらお花を摘む部分を何度も見て真似していたので、教材にも「ちょっと年上のお姉さん」を見せるという意図があるのかもしれん。まぁ、英語じゃなくてチアダンスやスキップばかりが上達しているんだけども…💦
以下、自分用に実践したくなったものメモ。
とりあえず一冊読み終えたので、自分や家族に合いそうなやり方で取り入れていきたい。
for1歳&3歳
- 奇妙なことをしていても、それには理由があるのだろうという気持ちで観察してみる
- やりたがっていることは、ゆっくり動作を見せて教える
- 動作を見せるときは言葉を使わない(集中しているから)(私めっちゃ喋ってた)
- 間違いをすぐ訂正しない。重ねて教える
- 教えたものはすぐにやってもらうことを期待しない。やりたい時にやってもらう
- 子供達の五感を大切にし、共感する・育てる
for長女(3~4歳)
- 「折る・切る・貼る・縫う」=「折り紙・ハサミ・のり・紐通し」
- 重いものを持ち運ぶ遊び(危ないから駄目と言いがちだった)
- バランス感覚を養う助けになるらしい。あ、最近良く妹抱えてるわ。
- クリップ・ピンセットなど、つまむ系の遊び
- そろそろビーズ遊びもできそう。次女が食べないように注意しないと
- 紐を結ぶ遊び。固結び・蝶結びなど
- お手伝いをたくさんしてもらう・自分でできるようにお手伝いする
- 何度言ってもできないこと・やらないことは、一度落ち着いて、ゆっくり教えてみる
- やり方がわからないだけかもしれない
for次女(1歳)
- 指を鍛えるようなおもちゃ
- マジックテープを使ったおもちゃ
- 無限ティッシュはやったけど、無限紐もよさそう
- 輪ゴムの楽器(つまむ動作)
- ビー玉落とし (振って落とす)
- 野菜の水切り器 (回す動作)
- 洗濯バサミ遊び (つまむ動作)
継続したい
- 土日に大きめの公園に行って思いっきり体を動かして遊ぶ
- 動画からの動きの学習
- 長女は最近折り紙にハマっているので、是非継続させてあげたい
- そういえばアンパンマンのネジのおもちゃがあったんだけどどこ行ったかな…あれも良さそう
書き出してみると、「そんな時間取れないわ!」と思っちゃうけど、できるところからどんどん取り入れてこう。
著者は「お母さんの手料理」「お母さんの手作りおもちゃ」激推しだったし、私も結構作るの好きな方だけど、お父さんが作ってもいいし、別に手作りじゃなくてもいいじゃんね。手作りは壊れやすいから市販のおもちゃのほうが安全っていうのもあるし。一生懸命作っても気に入ってもらえなかったおもちゃも多々。
更に、動画に関しては記載もなかったし、きっと著者は「見せるな」派な気がとてもするけど、自分たちに合う形で取り入れるということで。親がじっくりお手本を見せる時間が取れない分は、先輩お姉さん方に教えてもらえば良いのさ。
これに刺激を受けて買った/作ったおもちゃや、発見した事・うまくいった事があれば、また書き留めていきたい。
こちら、「穴があれば覗き込む」「溝があれば指を突っ込む」お年頃の二人。これも視覚・聴覚・触覚を養ってるんだろう。